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ツイッターで見つけた英語記事を和訳しています。

日本は2020年のオリンピックに向けたロボット・アシスタントを披露

2012年に開催されたロンドンオリンピックの委員会は、訪問者の整理・誘導を地域のボランティアスタッフに頼っていた。2020年の東京オリンピックでは、同様の役をロボットが担うことになる。

 

3月15日の今日、2020年東京オリンピックパラリンピックの委員会は、オリンピック期間中にスタッフや参加者たちを援助する予定のアシスタント用ロボット二体と、強化型外骨格を披露した。

 

Toyota社が開発したこのロボットは、訪問者を座席まで案内したり、情報を提供したり、飲食物の持ち運びを行う。このHSR(ヒューマン・サポート・ロボット)は、トレーやカゴを持ち上げるための組み込み型アームを内蔵しており、DSR(デリバリー・サポート・ロボット)は、可動式のゴミ箱のような外見をしているが、物を持ち運ぶ能力も持ち合わせている。2020年の東京オリンピックの施設には16体のロボットが配備され、特に車椅子の利用者への支援を委員会は期待している。

 

「いかに人々の日常生活を支えるか、そして、いかにして日常のパートナーになるロボットを製作できるか、という点に着目してきました。東京オリンピックでは車椅子での来場者様が大勢いらっしゃいますので、そういった方々には移動手段を気にされることなく試合を楽しんでいただきたいです」と、Toyota社本部長の山内実氏はAssociated Press社に対して語った。

 

Toyota社によると、これらのロボットは2030年までに一般市場で流通したいという考えだ。ここ数年間、Toyota社はロボット技術に更にリソースを投じており、高齢化が進む日本で「モビリティソリューション(移動能力の改善)」を提供できるよう事業を拡張する狙いだ。

 

そういったロボットに加え、Panasonic社が開発した「Power Assist Suits」という強化型外骨格も投入される。このスーツは重い荷物などの持ち運びを行うスタッフが装着するもので、オリンピック敷地内で使うものではなく、「関連施設および空港」で使用される予定だ。Panasonic社によると、このスーツは装着者の「効率性」を20%向上するもので、作業者は重い荷物を少ない労力で持ち上げたり、痛みを感じることなく作業を行えるという。

 

「性別や年齢の違いを意識することなく、人々が働ける社会にしたいのです。スーツケースや重い箱を運ぶとき、Power Assist Suitsが真価を発揮するでしょう」とPanasonic社本部長の内田 慶文氏はAPに対して語った。

 

オリンピックは、各国がその文化・技術を誇示する機会として利用されることがよくある。実際に、日本が最後に開催した1964年のオリンピックでは、時代の象徴ともいえる新幹線を披露していたのだ。このため1964年のオリンピックは「日本のターニングポイント」と呼ばれ、当時第二次世界大戦から復興の最中であった日本国民が、その経済成長を見せつけたのである。当時は新幹線が担っていた役を、21世紀の今度はロボットが引き受ける様子だ。

 

www.theverge.com