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ツイッターで見つけた英語記事を和訳しています。

スマホが200~2000ドルになった背景

スマホはかつてないほど高額になっている。AppleSamsungGoogleや他の最先端のメーカーが作るフラグシップ機は、ほんの数年前と比較して数百ドルも高価になっている。今は「折り畳めるスマホ」が到来し、2000ドル以上で販売されていることを鑑みて、価格の上限は上がり続けているように思う。


この数年間のうちにスマホの価格が急騰したことには二、三の原因が重なっている。まず単純に、価格表示が変化した衝撃だ。以前アメリカでは、フラグシップ機は契約する際に200ドル支払い、残りの本体価格は月々の支払いに潜んでいた。現在その契約は廃止され、スマホの価格は全額が表示されるようになった。数か月前にiPhoneの価格が649ドルまで跳ね上がったのはこういった理由である(それも月々の支払いに分割する人が多いだろう)。

 

しかし価格表示の心証がすべてではなく、スマホの価格は実際に数百ドル跳ね上がっていた。たとえば2016年、Samsungは新作のGalaxy S7を670ドルで販売していたが、今年のS10は900ドルから販売開始である。

 

その大きな理由は、スマホが売れにくくなっていることだ。ほんの数年前と比べれば更に膨大な数の人々がスマホを持つようになり、一つのスマホを所有し続ける人が増えた(筆者が思うに出来が良いため、または二年契約が廃止されたためではないだろうか)。すると利益を追求したいスマホメーカーは二択を迫られることになる。多くのスマホを販売するか、高価なスマホを販売するかだ。明らかに、選ばれたのは後者である。

 

フラグシップ機の画面を大きくしてストレージを増設するオプションだと、価格は1500ドル台まで押し上げられるようになった。通常価格も今日のフラグシップ機は、ほんの数年前は649ドルだったものが1000ドル近くになっている。

 

これは不必要な値段のつり上げが重なった結果とは限らない。ハイエンドモデルの制作コストは高くなり、2010年のiPhone4の内部部品は合計190ドルを下回っていたが、去年のiPhone XS Maxの内部部品は合計390ドルになるとIHS Markitが報告している。何度かあった値上げもインフレが起因しており、アメリカ合衆国労働省労働統計局のオンライン計算によると2010年の649ドルは現在の750ドルに相当し、iPhone XRの制作コストとほぼ合致している。

 

多くの場合、価格が余分にかかるモデルは実質的に同じスマホの上位モデルである。現在販売している999ドルのiPhoneは下位であり、それ以上の価格でAppleが販売しているのは更にハイエンドのiPhoneモデルである。同様のことはSamsungにも当てはまる。Galaxy S10は900ドルからスタートした一方で、安価モデルのS10Eは750ドル程度であるが、後者を見損なってはいけない。

 

この傾向の欠点は将来最高のスマホを手に入れようと考えた場合、数年前よりも出費が多くなることだ。しかし長点として、より洗練されたスマホを購入してより長く愛用していられる期待が持てる。なので今も2年ごとに買い替えている読者でなければ、それほど大金を費やしたことにはならないだろう。

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